繰上げ償還とは?
償還とは借金を返済することで、繰上げ償還は、定められた期日よりも前に、債務を一部あるいは全額返済することを言います。
繰上げ償還のメリットは、毎月の返済額を軽減できる、利息負担を含む総返済額が減る、それにより精神面での負担も少なくなることです。
ただ、事業資金の場合は、毎月安定した利益が得られる保証がないため、繰上げ返済をすると、自己資金が少なくなるというリスクがあります。
貸した側からすれば、利息による収益が無くなるというデメリットがありますが、繰上げ償還をしたからと言って、金融機関の心証が悪くなるということはありません。
むしろ経営状態が良好とみなされるでしょう。
その後、借り入れが必要な時には新たに審査を受けますが、申込時の経営状態が審査されるため、必ずしも融資が受けられるとは限りません。
事業資金の融資を受けられるのは銀行、日本政策金融公庫、貸金業者のビジネスローンなどです。
銀行のビジネスローンを利用する場合は繰上げ返済が可能です。手数料は個々の銀行によって異なります。
たとえば、福岡銀行のふくぎんビジネスローン・ファストパスの手数料は無料ですが、東京スター銀行のスター不動産担保ビジネスローンでは、返済金額に対して2.16%(消費税込)の手数料がかかります。
日本政策金融公庫の資本性ローン(国民生活事業)では、新規開業資金を必要とする人や女性やシニア、若者の起業家も申し込める制度ですが、期限一括償還で、償還期間には利息のみ支払い、最終回に一括払いをします。
繰上げ償還は原則としてできませんが、やむを得ない事情があると判断された場合は手数料を支払い、償還を行うことができます。
日本政策金融公庫の中小企業事業資金は、中小企業と小規模事業者が利用できますが、原則として繰上償還はできません。
ただし、やむを得ない事情があると判断された場合には認められることがあります。
その場合には手数料がかかりますが、一定の要件を満たしている場合には無料になります。
また、日本政策金融公庫の農林水産事業では、農林漁業の分野で新規分野に取り組む法人をサポートする資本性ローンがあり、原則として融資後10年間は繰上げ償還ができないのですが、特に必要と認められる場合には、手数料を支払い繰上げ償還ができます。
貸金業者のビジネスローンは、繰上げ償還ができ手数料も無料というところが多いです。ただし、金利が高いため、かえって資金繰りが悪化することがあるので、利用は慎重にする必要があります。
事業計画書作成でお悩みのあなたへ
実際に融資のおりた事業計画書例25パック当パックは、実際に日本政策金融公庫や制度融資(信用保証協会付融資)から融資がおりた事業計画書25例を同封しております。
「どのような事業計画書を作成すれば良いかわからない」
「事業計画書を作成したことがない」
これから日本政策金融公庫融資や信用保証協会付融資をお考えの方のお役に立てれば幸いです。