リースバックとは?
経営状況が厳しくなった際の対処方法のひとつ
リースバックは不動産物件を所有している経営者にとってはできるだけ避けたい選択肢です。基本的には経営状況が厳しくなり、資金調達がままならなくなった場合や、その不動産物件を所有し続けることができなくなってしまった場合に選択される方法だからです。
これは簡単に言えば、事務所に使用するなど事業用として所有していた不動産を売却したのちに、賃貸物件として利用し続ける方法です。通常、所有していた不動産物件を売却してしまった場合にはそこから立ち退く必要があります。
しかし事務所や倉庫などに使用している場合、そう簡単に立ち退くわけにはいかない事情もありますし、移転の費用もかかってしまいます。資金調達が厳しい状況のなかでそうした負担を増やすわけには行きませんから、このリースバックという形で資産を処分したうえで事業はこれまでと同じ環境で続けるわけです。
どのようなメリットがあるのか?
この方法にはどのようなメリットがあるのか、まず冒頭にも挙げたように経営状況が厳しくなったときや資金調達がうまくできなくなったときに、まとまった資金を獲得することができる点です。売却する不動産によって具体的な売却金額は異なってきますが、通常の金融機関からの融資よりもずっと多くの金額を調達することができます。
それから不動産を所有し続ける負担を減らすことができます。これまで「できるだけ避けたい選択肢」などマイナスイメージばかりを指摘してきましたが、必ずしもそうしたシチュエーションだけで利用される方法ではなく、より積極的な形で行われることもあります。
ひと昔前、土地の価格が上昇し続けた頃なら企業が不動産を所有していることは大きな資産価値をもたらすメリットとなりましたが、現在では所有している不動産が必ずしも企業にとってメリットをもたらすとはいえず、むしろ税金や管理費用などで負担を強いるケースも増えています。
だったら処分して身軽な賃貸で利用してしまおう、というわけです。経営のスリム化を検討している中小企業にとっては積極的な意味も見込める方法というわけです。この点は経営状況や所有している不動産物件の資産価値などによって判断が異なってくるでしょう。
デメリットは?
デメリットとしては、賃貸の形となるので事務所・店舗などで使用する際の自由度が低くなることや、将来的に立ち退きや家賃の高騰といった問題が出てくる点がまず挙げられます。
また不動産物件を失うことで金融機関から融資を受ける際の担保を確保しにくくなる点も資金調達の観点から見るとデメリットとなるでしょう。
事業計画書作成でお悩みのあなたへ
実際に融資のおりた事業計画書例25パック当パックは、実際に日本政策金融公庫や制度融資(信用保証協会付融資)から融資がおりた事業計画書25例を同封しております。
「どのような事業計画書を作成すれば良いかわからない」
「事業計画書を作成したことがない」
これから日本政策金融公庫融資や信用保証協会付融資をお考えの方のお役に立てれば幸いです。