割賦損料とは?
分割で購入する際に知っておくべきこと
企業が設備投資や就業環境の改善のために新たな機器や設備を導入する際には、いくつかの選択肢があります。大きく分けると一括購入、割賦(分割購入)、そしてリース(レンタル)です。どの選択肢を利用するかは新たに導入する物の内容やそれが経営にもたらす効果、さらに経営・資金状況などが考慮されたうえで判断されることになります。
中小企業の場合、設備投資にまとまった資金を用意するのが難しく、割賦かリースが一般的です。運転資金とは異なり設備投資は回収するまでに時間がかかることが多く、一括で購入してしまうとその効果で売上げや利益が順調にアップしたとしても、当面の間はかなり厳しい資金状況を覚悟しなければなりません。かといって購入代金を金融機関から調達するとなると今度はその返済がのしかかってきます。ですから分割で購入するか、リースで済ませるかの選択肢が一般的なのです。
この2つの選択肢のうちどちらがよいのか、中小企業が選択する場合には、資金力が許されるなら割賦の方がよいと一般的には言われています。リースのように使い続ける限りはリース料を支払い続ける必要があるのに対して、割賦なら支払い期間のみで済むからです。そしてさらに大きなメリットとなるのが購入することで企業の資産にすることができることです。その資産の内容によっては売却して利益を出せるケースも出てきます。
ただ、割賦を利用する際にはこうしたメリットだけでなくデメリットにも目を向けておく必要があります。その代表例が割賦損料なのです。
割賦で購入することによる損益のこと
この割賦損料とは、簡単に言えば割賦で購入・支払いすることによって生じる損料のことです。もう少し具体的に言えば一括購入に比べて損をする部分のことです。これは企業だけの話ではなく車にしろ住宅にしろ、分割購入する場合には金利や手数料が発生します。最終的な購入金額は一括購入に比べてずっと高くなってしまうわけです。設備や機器を導入したことによって順調に利益を増やし続けることができればこうした損料をカバーすることができるわけですが、思ったような成果が得られなかった場合には損料が経営状態の負担としてのしかかってくることになります。
ですから、やはり一括購入の方が望ましいのは間違いなく、資金力や用途、購入後の効果の見込みなどを考慮したうえで一括購入が可能かどうか、割賦にする場合にはどれだけの損料がもたらすリスクがどれだけあるのか、よく考慮したうえで判断していく必要があるのです。
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